大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和29(あ)162 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大白慎三の上告趣意について

所論は原判決の判例違反ないし単なる法令違反を主張するが、原判決は、刑法九

六条の三、二項の「公正ナル価格」とは入札を離れて客観的に測定される価格をい

うのではなく、その入札において自由競争が行われたならば成立したであろう落札

価格をいうものである旨判示していること判文上明白であり、この判断は当裁判所

の判例(昭和二八年(あ)第一一七一号、同年一二月一〇日第一小法廷決定、判例

集七巻一二号二四一八頁、及び昭和二九年(あ)第三一九八号、同三二年一月二二

日第三小法廷判決、判例集一一巻一号五〇頁各参照)の趣旨に照し正当というべき

である。しかして所論引用の東京高等裁判所の判決に判示する「公正ナル価格」に

関する見解は、原判決の右見解と相容れないものがあるけれども、右当裁判所判例

により既に変更されているものということができるから、所論判例違反の主張は採

るに値しない。(昭和二九年(あ)第四八四号、同三二年七月一九日第二小法廷判

決参照)なお所論中事実誤認を主張する部分は刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三二年七月一九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

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裁判官 奥 野 健 一

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